はじめに

いつも自衛官生活支援の会のブログをお読み頂きありがとうございます。「人生100年時代」、この言葉を聞いたことがあると思いますが、実は『ライフ・シフト』という書籍のテーマ「100年時代の人生戦略」が始まりです。この「人生100年時代」に自衛官はどのように対応すればよいのでしょうか。

自衛官の方々の多くの方は、健康、体力と気力にあふれています。実はこれはとても大切な「資産」です。これを活かして第2、第3の人生、即ち「人生100年時代」を充実したものにしましょう。

自衛官の「資産(健康、体力と気力)」を活用しよう。

「ライフ・シフト」の中では引退後の問題として、お金の問題だけでなく、

①「生産性資産(生産性や所得、キャリアの見通しを向上させるのに役立つ資産で、長年かけて培ってきたスキルや知識)」

②「活力資産(人に幸福感をもたらし、やる気をかき立てる資産で、具体的には、肉体的・精神的健康や、友人や家族との良好な関係)」

③「変身資産(人生の途中で変化と新しいステージへの移行を成功させる意思と能力のことで、具体的には、「自分について良く知っていること」、「多様性に富んだ人的ネットワークを持っていること」、「新しい経験に対して開かれた姿勢を持っていること」)が必要だと指摘してます。

自衛官はこの「活力資産」基本となる健康、体力と気力備わっているはずです。3つの資産の中で最も大切なのは「活力資産」で、これがないと「生産性資産」も「変身資産」も意味がありません。

自衛官は比較的若くして退職します。まだまだ、活力にあふれている時期です。第2の人生を送りながら、スキルアップや幅広い人間関係を築けば、次の第3の人生が充実したものになります。充実した生活をしながら、仕事も行えば、老後の年金不足もカバーできるのです。

老後2000万円問題はどこから

今、65歳の時点で、年金と支出の差が約5万円あると騒がれています。そして、95歳までには2000万円が必要だと言われていますが、実は、この5万円は、健康で働き続ければ65歳になってからでもカバーできるのです。この5万円の根拠は何なのでしょうか。また、2000万円はどのようにして計算されたのでしょうか。

不足額2000万円は、こうやって計算された!

総務省の「家計調査報告」2017年」によると、60歳以上のご夫婦の世帯収支の実績(生活費)として以下の表のとおりとなっています。ここでの、実収入はほぼ年金額です。

項目 金額
実収入 209,198円
消費支出 235,477円
非消費支出 28,240円
可処分所得 180,958円
差額 ー54,519円

となります。95歳まで計算してみますと・・

生活費の不足分:ー54,519円(1か月あたりの不足分)×12か月×30年(65歳~95歳)

1,960万円(約2000万円)

必見!約2,000万円を65歳から準備する方法!

自衛官の方は若年退職制なので、50代前半から後半に退職する方がほとんどです。65歳くらいまでは第2の人生として再雇用も含めて働かれる方が多いと思います。退職金や貯蓄で65歳の時点で2000万円の金融資産をもっておられる方もいると思いますが、この時点で約2,000万円の金融資産を持っていなくても、健康な体と気力があれば5年間働き、年金を繰り下げることにより、95歳までに2000万円を準備できます

65歳まで資産運用や貯金をしなくても年金の繰下げで2000万円を!

仮に65歳から奥さんの分も含めて、基礎年金を5年間繰り下げた場合を考えてみましょう。厚生年金を受給しながら、基礎年金だけを5年間繰り下げて、70歳から受給すると・・

78万円×2(奥様とご主人)×1.42倍=221.52万円となります。差額は65.52万円となり35年では2,290万円となり、約2,000万円を準備できます

70歳まで厚生年金を貰いながら頑張って働けば、毎月5万円増えます・・これは凄いですよね!よくこの話をすると、「70歳までに万一のことがると損をする」と言われる方がいます。実は繰り下げ途中で亡くなると未支給の年金として、配偶者に65歳に遡って支給されます。

お金だけでなく遣り甲斐も手に入る!

自衛官の方は、現役時代に鍛えた身体と気力で70歳まで働くことは楽々だと思います。健康寿命を見てみても、男性が72.14歳、女性が74.79歳ですので、一般的に言っても、70歳までは働くことは出来そうですね。

また、第2の人生の間に第3の人生に向けてスキルと人間関係を広げれば鬼に金棒ですね。健康であれば、働くことで意欲も高まり、生きがいも感じられますよね。

遣り甲斐を感じながら、老後資金も確保できるなんて、本当に素晴らしいですね。

終わりに

これまでお話してきたように、「人生100年時代」を生き抜くためには、65歳以上も年金を繰下げながら、働くことが重要です。そのためには、まずは健康が必要ですが、出来ることなら、年を取っても活用できるスキルや人間関係があると、生き生きと仕事することができる思います。

それには、早い時期から将来の姿を描きながら、必要なスキルやマネープランを作ることが大切です。そのお手伝いを「自衛官生活支援の会」は行っています。是非とも一度、ご相談ください。

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