はじめに
いつも自衛官生活支援会のブログをお読み頂きありがとうございます。自衛官の方で、不動産投資をされる方が多くいらっしゃいます。不動産投資は良い物件を手に入れれば、資産になります。ところで良い物件とは何でしょうか。キャシュフローと不動産所得を考慮した上で儲けがでる物件です。今回は、誤解しやすいキャッシュフローの利益とと不動産所得の違い、そして万一負債になりそうな物件を持った際の対応について詳しく解説します。
キャシュフローと不動産所得
キャシュフローと不動産所得は同じじゃないかと思うかもしれませんが、実際は大きく違います。これを同じと考えてしまうと、将来、家賃収入より多い住宅ローンを払いながら、税金を払うことになりかねません。
え!!そんなことってあるの??と思うかもしれんせんが、実際はあり得ることなのです。
その違いをこれから説明しますが、まず、キャシュフローの式と不動産所得の式を比べて見ましょう。
◎キャッシュフロー(現金収支)=賃貸料収入ー(支払利息+元金:住宅ローン返済額)-経費(サブリース代など)となります。
◎不動産所得=賃貸収入ー減価償却費(新築で45年)ー支払利息ー経費
となります。まず、減価償却費(不動産などの耐用年数に応じて計上する費用)ですが、土地は対象にならず、建物だけが対象となります。また、住宅ローンの返済も利息だけが費用として差し引かれます。この計算式の違いが、キャシュフローとしては赤字でも、不動産所得は黒字になり税金を払う羽目になってしまうのです。
不動産を購入する前にキャシュフローと不動産所得の長期のシミュレーションをしよう
不動産投資は長期間の投資になります。少なくとも住宅ローンを払い終わるまで、出来れば最後に購入不動産を売るまでのキャシュフローと不動産所得のシミュレーションをすることをお勧めします。当然、その中には修繕費、リフォーム代、最後に売却する場合の価格の予想を考慮したシミュレーションが必要ということです。
売らずにずーと持っておくのはお得か
よく売らずにずーっと持ておくんだという方がいますが、先の不動産所得の式を見ると、新築でも減価償却期間は45年、中古ではそれ以下となり、ずーと持っていると減価償却がゼロになります。万が一、家賃収入が下落し、住宅ローンの返済が終わる前に償却期間が終了してしまうと、住宅ローンの返済でキャシュフローは赤字なのに、税金を払う可能性が出て来ます。さらに、古くなった住宅の維持費なども考慮する必要があります。
しっかりシミュレーションして良い物件を購入
決して不動産投資をすると損をする訳ではありません。キャシュフローと不動産所得のシミュレーションを行っても、前提を置いての結果ですのでリスクはあります。しかし、全く考えずに購入するよりは成功の確率は格段に高くなります。
是非とも、「キャッシュフロー=賃貸料収入ー(支払利息+元金:住宅ローン返済額)-経費(サブリース代など)」と「不動産所得=賃貸収入ー減価償却費(新築で45年)ー支払利息ー経費」の式を活用して頂いてシミュレーションをして頂ければと思います。
もし、負債になりそうな物件を持った時は
シミュレーションを行って、負債が出そうな場合は、どうすれば良いでしょうか。シミュレーションの結果にもよりますが、将来の損失が大きくなる見積もられるときは、「売却」があります。また、将来的にも不動産投資が回りそうであれば、「繰り上げ返済」「ローンの借り換え」などがあります。
「繰り上げ返済」「ローンの借り換え」の検討
不動産投資が将来的にもキャシュフローと不動産所得を考慮して回りそうであれば、借金を減少させることや将来の金利上昇に備えるために、「繰り上げ返済」や「ローンの借り換え」があります。一般に不動産投資ローンは住宅ローンより金利が高く、変動金利の場合が多いため万が一、金利が上昇した場合に備える必要があります。また、月々の黒字幅を大きくして、将来必要となる修繕・リフォーム費に備えて、積み立てを行うことも大切です。出来るだけ、月々のキャシュフロー(現金収支)を黒字化することが大切です。
「売却」の検討
シミュレーションの結果、将来時間と共に損失が膨らむ場合は、「売却」を決断することも大切です。売却をする際は、残債がある場合が多く、残債を補う価格で売れれば良いですが、一般には残債を自己負担する必要が出て来ます。
まとめ
今回は、キャッシュフローの利益とと不動産所得の違い、そして万一負債になりそうな物件を持った際のの対応について詳しく解説しました。
まずは、負債になりそうな物件を避けて、キャシュフローと不動産所得のシミュレーションを行って良い物件を手に入れることが一番大切です。しかし、万が一、負債になりそうな物件を持ってしまい「売却」をする場合は大きな支出を伴う可能性がありまので、あとから大きな後悔をしないように、購入前にしっかり検討をすることが大切です。
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