1.はじめに
皆さん、こんんちは、いつも「自衛官生活支援の会」のブログをお読み頂きありがとうございます。資産運用を始めるあたり、色々と悩みますが、まずはお金の仕分け(分類)から始めましょう。お金の仕分け(分類)とは、お金を幾つかのカテゴリーに分類することです。これは、次々に金融商品を買ってしまい、気付いたら生活費などの必要なお金まで、株などにつぎ込んでしまったとならないために、とても大切なポイントです。
仕分け(分類)することで、その特性に応じた金融商品の選択も可能となり、無理のない資産運用が出来るようになります。この仕分け(分類)そしてその特性に応じた運用について、分かり易く説明します。
2.手持ち資金のどのくらいまで株式、債券などに投資できるか
どのくらいまで手持ち資金を使っていいのか。資産運用を本格的に考える方は、最初にぶつかる疑問です。金融商品の種類によっては値動きの大きいものもあるので、不用意に手持ち資産をつぎ込むと大きな損失を被る可能性があります。そこで仕分け(分類)が必要となってきます。
3.手持ちの資金を3つに仕分け(分類)
仕分けのポイントは、お金の必要度(生活資金、使用予定がある資金)に注目して仕分けし、「余裕資金」を見つけ出すことです。
(1)1つ目:生活資金
まず、一つ目は「生活資金」です。これは日常生活と緊急時に必要なお金です。できれば生活費の1年分は確保したいところですが、最低でも生活費の半年分は確保しましょう。日頃、生活費を意識したことがない方は、ちょうどいい機会ですので、ご家庭の年間の生活費を洗い出すのも良いと思います。大雑把に掴みたい時は、年間の「手取り」から、その年の「貯蓄高」を引けば、生活費の概要は掴めます。
(2)2つ目:使用予定がある資金
二つ目は、将来、だいたい10年くらいの間に使用予定がある資金です。例えば、お子さんの教育資金や住宅購入の頭金といったお金です。一つ目の「生活資金」との違いは、すぐには現金としては引き出せないといった差があります。例えば、普通預金は、いつでも下せますが、定期預金は決められた期間はお金が下せないといった違いがあり、元本保証は同じですが、すぐに現金化できない分、仕分け(分類)が違うのです。
(3)3つめ:余裕資金
さて、いよいよ「余裕資金」です。この資金は手持ち資金から「生活資金」と「使用予定がある資金」を引いた資金で、すぐには必要としないお金です。この資金を投資などに回すことが可能な資金で、いわゆる増やすお金です。
4.3つの仕分けごとの運用は?
さて、お金の仕分け(分類)が終わったら、次は仕分け(分類)ごとに、どのような運用を行うか、すなわち、どのような金融商品の選択が可能なのか見て行きましょう。
(1)リスクとリターンとは?
まず、その前に「リスク」と「リターン」についてお話します。よく聞く内容ですが、具体的にはどういうことでしょうか。「リスク」とは値動きの幅を指す言葉です。「リターン」とは結果を表す言葉です。プラスのリターンもあれば、マイナスのリターンもあります。「リスク」と「リターン」は表裏一体で、大きなプラスのリターンが出そうな金融商品は、大きなマイナスのリターンも出る可能性があります。
以下に「リスク」と「リターン」を図で示してますが、上の図がリスクで、下がリスクとリターンの関係を示しています。
(2)リスクとリターンに合わせた運用
以上、お金を3つに仕分けしましたが、それぞれの仕分け(分類)に応じた適当な金融商品を見て行きましょう。まずは、「生活資金」に適した商品は元本保証ですぐに現金化可能な普通預金、郵便貯金など、「使用予定のある資金」は基本的には元本保証ですが、すぐには現金化が難しい定期預金や個人向け国債など、「余裕資金」はリスクもリターンも大きくなる国内外の株式、外国債券、外貨などです。
具体的には、住宅ローンの頭金や教育資金などは「使用予定のある資金」となり、老後の資金は「余裕資金」に区分されます。
(3)リスク許容度に応じた運用を
お金の仕分けに応じた金融商品の選択の例を示しましたが、「余裕資金」を活用した投資とはいえども一歩踏み出すには少しためらいがあるのではないでしょうか。それは、「余裕資金」といえども、「大きく下げたらどうしよう」などと不安になってしまう場合も少なくありません。この不安は投資の経験や性格など人によって違い、これを「リスク許容度」といいます。
実際にはもっと詳しく確認しますが、一例としては次のような内容で「リスク許容度」を確認し、それぞれに応じた対象金融商品の候補を挙げます。
Aが多かった:リスク許容度は高め。株式、投資信託など
Bが多かった:リスク許容度は普通。国内外債券、リスク低めな商品など
Cが多かった:リスク許容度は低め。預貯金、国債など
5.どのような商品をどのような割合で選ぶのか
投資をする際には、このように「リスク」「リターン」そして「リスク許容度」を考慮して、自分の「リスク許容度」の範囲で、どのような「リスク」「リターン」特性のある商品を組み合わせればで、最大の利益が出るのか、その組み合わせを検討すことになります。
この組み合わせをポートフォリオといいます。例えば、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の基本ポートフォリオについて (2018)が下の図です。
個人の「リスク許容度」やどのくらいの「リスク」「リターン」を取るのかは個人によって違いますので、それぞれに合ったポートフォリオの設計が必要になってきます。
6.まとめ
これまで、まずはお金の仕分け(分類)、そしてそれに応じた「リスク」と「リターン」から候補となる金融商品、そして「リスク許容度」を判定して、個人の特性に合ったポートフォリオを組み資金の運用を行います。最終的にはこのポートフォリオに合った金融商品を見つけて行くことが必要ですす。
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