1.はじめに
いつも自衛官生活支援の会のブログをお読み頂きありがとうございます。50代前後の幸福度の「U字カーブ」と退官後の人間関係の変化についてお話したいとおもいます。50代半ばで退官し転職しなければならに自衛官には是非ともお読み頂き、参考にして頂ければと思います。お時間のない方は、「まずは結論から」をお読み下さい。
2.まずは結論から
◎年齢と幸福度の「U字カーブ」
・年齢と幸福度について、グラフを描いてみると、真ん中が底になる「U字カーブ」を描く
・10代から20代前半は幸福度が高いが、40~50代が一番低く、そして50代以降は上昇する
◎実感としても退官後の方が自由で楽しい
・私自身も40代後半から50代くらいが、閉塞感が強い時期だった
・定年後は今までの閉塞感から解放され、楽しく、充実した時間を過ごせている気がする
・若年での定年は、家計のために働く必要はある
・子どもの巣立ちと共に多くの収入も必要がなくなる
・そのため、ワクワクできることを中心にした活動が許され、「幸福感」に繋がる可能性も
◎退官後は地域での繋がりが大切
・職場の付き合いが少なくなる定年後は行動範囲がぐっと狭くなる
・重要度が増すのが地域での繋がり
・ 外でちょっと話をする程度の付き合いの人でも、26.2%が充分感じる
・最後のポストは、地元や実家のある地域での勤務を希望してみては
◎地域での繋がりで大切なことは
・地域などの横の繋がりでは、今までとは脳の使い方を変えることが大切
・仕事では効率を重視しがち、地域ではグレーのままにする「共感脳」を優先する
・「効率」重視から「楽しみ」重視に脳の使い方を変えて行くことが必要
3.詳しい内容
1)年齢と幸福度の「U字カーブ」
年齢と幸福度について、横軸に年齢、縦軸に幸福度を取ってグラフを描いてみると、真ん中が底になる「U字カーブ」を描くそうです。10代から20代前半くらいの若いときは幸福度が高いのですが、そこから徐々に下がっていき、40~50代が一番低くなるようです。そして50代以降は年齢が上昇するにつれ。幸福感も上昇し続けるそうです。これをエイジングパラドックスというそうです。
2)実感としても退官後の方が自由で楽しい
実際、私自身も40代後半から50代くらいが、閉塞感が強い時期だったと感じています。そして、定年後は今までの閉塞感から解放され、楽しく、充実した時間を過ごせているような気がします。それは自衛官という閉鎖された社会から解放されたと言う解放感とともに、大きな責任を感ずることが無くなったからではないかと思います。
若年での定年は、確かに家計のために働く必要はありますが、子供たちも巣立ち現役最盛期ほどの収入も必要がありません。そのため、ワクワクできることを中心に活動することが許されるのだと感じています。そのようなことが、「幸福感」に繋がるのかもしれません。
3)退官後は地域での繋がりが大切
職場の付き合いが少なくなる定年後は行動範囲がぐっと狭くなります。そんな中で、重要度が増すのがこれまでになかった地域での繋がりだと思います。60歳以上の男女を対象にした内閣府が行った「高齢者の日常生活、地域社会への参加に関する調査」の近所の人との付き合い方を見てみると、男女とも65歳以上の約8割の人が、会えば挨拶をするが最も高くなっているようです。
近所の人との付き合い方は、生きがいにも影響を及ぼすようです。生きがいを感じる程度は、趣味を共にするなど付き合いが深い人が最も高くなっていますが、外でちょっと話をする程度の付き合いの人でも、26.2%が充分感じると答えています。いずれもこうした付き合いをしていない人に比べて。生きがいを感じる程度は高くなっているようです。
自衛官は、転勤が多く一つの地域で住み続けることは難しいかもしれません。しかし、最後のポストは、できれば地元や実家のある地域での勤務が望ましいと言えます。最終ポストについては希望を出してみてはいかがでしょうか。
私は幸運なことに最終ポストが地元であったので、その後、部隊のOB会の役員や、後援会の方々とお付き合いさせて頂くことができました。さらに、地域のコミュニティに参加することにより、深い付き合いではありませんが、緩いつながりを作ることが出来て、外出先でお会いした時もご挨拶ができ、地域と繋がっている実感があります。このようなことはちょっとした充実感に繋がるのかもしれません。
4)地域での繋がりで大切なことは
自衛隊や会社などの縦の繋がりと、地域などの横の繋がりでは、脳の使い方を変えることが大切なようです。今まで、仕事では効率を重視しがちですが、地域での横の繋がりでは白黒を付けずグレーのままにする「共感脳」を優先的に使うことが重要とのことです。
例えば、地域のコミュニティでイベントをやった際に、計画がうまくいかなかった時、何故うまくいかなかったのか?そこにこだわって議論するのではなく、失敗も良い思い出として思い出の一ページとして刻み込むといった「効率」重視から「楽しみ」重視に脳の使い方を変えて行くことが必要とのことです。
今まで経験をたくさん積んできた方であれば、必ず上手くできると思います。ただ、あまりにも意気込みすぎて、いきなり多くのイベントに参加すると脳が疲れてしまうので、最初はほどほどにすることが大切のようです。
4.まとめ
今回は、50代前後の幸福度の「U字カーブ」と退官後の人間関係の変化。特に、「地域との繋がりの重要性」と「脳の使い方」についてお話ししました。「脳の使い方」では、「効率」重視から「楽しみ」重視に脳の使い方を変えて行くことが重要なようです。
ただ、あまりにも意気込みすぎて、いきなり多くのイベントに参加すると脳が疲れてしまうので、最初はほどほどにすることが大切のようです。
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