はじめに
いつも自衛官生活支援の会のブログをお読み頂きありがとうございます。自衛官は若年で退官します。そのため、資産寿命は再就職はあるとはいえ、一般の方より短いのが実態です。今回はこの短い資産寿命に対応するために支出、特に保険料を見直して将来に活かす方法についてお伝えします。
まずは、結論から
自衛官の短い資産寿命に対応するための支出(特に保険料)の見直しと活用法は以下の通り
①自衛官の資産寿命は一般の人より約5000万円くらい少ない
②支出を減らすことは、資産形成の第一歩
③保険料の見直しで重要なことは公的保障制度を考慮すること、特に公的保障制度は遺族年金、高額療養費、傷病手当金など
④節約できたお金は使わずに預貯金やつみたてNISAへ
自衛官の資産寿命は一般の人より約5000万円くらい少ない
自衛官の平均年収は620万円/年と言われています。平均勤務期間は32年くらいなので約2億円です。また、再就職の平均収入は約350万円(60歳まで)、若退金が1000万円とすると、2,750万円となり、合わせて2億2700万円となります。一般の人の生涯収入は約2億8000万円と言われており、生涯収入差は約5千万円となります。約8年分くらいの生涯年収の差になります。
◎自衛官の生涯年収
現役生涯年収:2億+再就職と若退金:2750万円⇒生涯収入:2億2750万円
◎一般に人の生涯年収
60歳までの年収:2億8000万円
支出を減らすことは、資産形成の第一歩
自衛官は副業が禁止されており、給料などを増やすことはほぼ無理です。そこで、重要なのが支出を減らすことで、資産形成の第1歩といって過言ではないと思います。支出を減らすには固定費を減らすことが一番効率がいいです。固定費には以下のように、通信費などの「生活費」と生命保険料や医療保険料などの「保険料」がありますが、ここでは「保険料」の見直しについてお話したいと思います。
✰生活費の見直し
・通信費:スマホ代、ネット代
・サブスク代:音楽配信、映像配信での重複など
・住居費:ローン返済、家賃、駐車場代
✰保険料
・生命保険料:公的保障を確認
・医療保険料:傷病手当金、高額療養費制度を確認
保険料の見直しで重要なことは公的保障制度を考慮すること、特に遺族年金、高額療養費、傷病手当金など
保険料を見直しで重要なことは公的保障制度を考慮することです。生命保険と医療保険の見直しを見て行きましょう。
生命保険料の見直し
生命保険料を見直す際には、公的な年金(遺族年金)を考慮して保険料を見直しましょう。住宅ローンは一般には団体信用生命保険に加入するので、万が一のことがあった場合は、住宅ローンはなくなります。従いまして、生活費と教育費から公的な年金(遺族年金)や配偶者の収入などを差し引いた金額が保険で補う保障金額です。そして、この保障金額は年齢と共に少なくなるのが一般的なので、結節ごとに保障金額を見直すことをお勧めします。
【遺族年金について】
年金というと、老齢年金をすぐに思い浮かべますが、以下のような障害になった際や、死亡した際の年金もあります。遺族年金には遺族基礎年金と、遺族厚生年金があり、遺族基礎は18歳未満のお子さんがいる場合に支給され、遺族厚生年金は奥さんに有利な内容となっています。
遺族年金の支給の一例は、夫の平均標準報酬月額は35万円、他に妻と子供2人がいる場合のイメージ(年額)です。平成30年度の金額をもとにイメージを作成しています。子供の人数や報酬によって額はかわります。
この場合は、保険料を以下の金額を考慮しながら算出することになります。
医療保険の見直し
医療保険を見直す際には、医療保険制度の概要を知り、さらに傷病手当金や高額療養費制度なの度を考慮することが重要です。
医療保険制度の概要
医療保険制度については、国民健康保険制度と健康保険制度あり、概要は以下の通りです。ここで押さえておきたいポイントは国民健康保険と健康保険の違いです。一般に健康保険制度の方が手厚くなってます。健康保険制度は、会社などで働く人を対象にしており、出産手当金や傷病手当金が支給されますし、家族を扶養するという仕組みもあります。
傷病手当金について
傷病手当金は、以下のような内容で、病気休暇などを使い切ってしまった後に、連続3日間働けない場合は4日目から1年6か月の間は、お給料の2/3が支払われます。
高額療養費制度について
高額療養費制度を活用した例は以下のようになっています。これは、70歳未満で、年収が370~770万円で3割負担の場合ですが、窓口負担は30万円の場合、高額療養費制度により自己負担は約9万円となります。
以上のように、傷病手当金や高額療養費制度を考慮した保障額を検討しましょう。そして少しでも、節約できたお金を預貯金やつみたNISAなどに回し、将来に備えましょう。
節約できたお金は使わずに預貯金やつみたてNISAへ
毎月5000円の節約ができた場合を考えて見ましょう。
自衛隊の定期積立で毎月5000円を0.76%で20年運用できたら、元金は120万円、利息10万円の合計130万円となります。また、つみたてNISAで年5%で運用できたら、20年後には205万円となり、いずれにしても将来の生活に活用できそうです。
まとめ
今回は、自衛官のライフサイクルの特徴である「短い資産寿命」に対応するために支出、特に保険料を見直して将来に活かす方法についてお話しました。毎月の保険料を見直して少しでも預貯金やつみたてNISAに回すことが出来れば、将来の生活に活用できると思います。是非とも、皆さんも、支出を見直して少しでも豊かな将来をお迎えください。
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