はじめに

いつも自衛官生活支援会のブログをお読み頂きありがとうございます。今回は自衛官としてはとても気になる退職金の運用についてです。退職後については、色々な思いを持っていらっしゃると思います。その思い別、例えば①退職後も積極的に働き、運用も積極的に行いたい方②退職後は、65歳まで働き、65以降は年金生活で余暇を楽しみたい方③出来るだけ働かずに、退職金と若退金を有効に活用したい方、ごとに運用方法やを考えてみたいと思います。

定年後をどうとらえるか

定年とその後の時間をどう捉えるかにより、全く方向が異なってくると思います。定年を人生の卒業と考えるのか、ただの通過点と考えるかです。多くの自衛官の方は、厳しい訓練や任務から解放され、「やっとゆっくりできる」と考える方が多いのではないでしょうか。

これは、自衛隊が公務員でほぼ終身雇用で、定年までは身分の保障があり、給与も安定しているからだと思います。しかし、民間の動きは大きく、年功序列が崩れ、終身雇用も危ういのが現状です。そのような民間の世界に、自衛官がある日、突然、飛び込んでゆく必要があるのです。

まさに、グラットンが書いているように、人生が3ステージ(教育、就職、引退)からマルチステージ(教育、仕事、引退は順番に来るのではなく、いつでもシフトできる)に移行しつつある民間の世界に、3ステージで育ってきた自衛官が、ある日突然、マルチステージの世界に放り込まれる訳です。

自分の思いを大切にしながら、現実にいかに対応するのか

定年を前にした自衛官の方に、この現実を知って頂き、準備をして頂きたいのです。そして、それぞれの方が思い描く定年後の人生に少しでも近づけて頂けるように支援をして行けたらと思っています。

ここでは、3つのタイプの方、すなわち、

①退職後も積極的に働き、運用も積極的に行いたい方

②退職後は、65歳まで働き、65以降は年金生活で余暇を楽しみたい方

③出来るだけ働かずに、退職金と若退金を有効に活用したい方

に分けてお話して行こうと思います。

3つのタイプに共通する重要なこと

まずは、3つのタイプで共通する重要なことがあります。それは、「健康を維持する」ことと「生き甲斐を持つ」ことです。これは、現役時代も含めてとても重要なことです。

健康を維持する

健康はすべての基本だと思います。専門的には色々とあると思いますが、まずは、①ストレスフリーな生活②適度な運動③適切な睡眠④適度でバランスのよい食事ではないでしょうか。

①ストレスフリーな生活
ストレスフリーな生活を一番目に持ってきたのは、他の運動、睡眠、食事に比べて、それほど重視されていないからです。しかし、適切な睡眠や食事を維持するには、ストレスによる精神的な影響が大きいと思います。これは、次のテーマの生き甲斐にも関係しますが、生きがいを持ち、ストレスフリーな生活をすることが、生きるための原動力のような気がします。

②適度な運動
これは、誰もが心掛けたいと思っていることではないでしょうか。運動ではウオーキングやランニングのような有酸素運動と、いわゆる筋トレと呼ばれる筋力の低下を防止する筋肉トレーニングです。この2つはどちらが欠けてもダメで、両方をバランスよく行うことが重要だと思います。

③適度でバランスのよい食事
適度と言うのは、肥満を防止するために、量が適度という意味です。腹八分目に医者いらずと言うように、満腹は良くないかもしれません。ましてや間食は控えるべきでしょう。これは僕にとって、とても耳が痛い問題で、ついつい満腹まで食べ、間食もしてしまいます。

生き甲斐を持つこと

定年後に、生き甲斐を持つことはとても重要だと思います。平均余命は平成22年の時点で、55歳男性が27.07歳、55歳女性が32.95歳です。もし、平均余命まで生きると約30年弱の時間があります。定年時55歳に約30年さかのぼると、20代後半です。20代後半から定年までの時間がこれから先に待っているのです。極端ことを言うと、2回目の人生が待っているといっても過言ではないと思います。

いま、もし、20代後半から人生をやり直せるとしたら、どうしますか。一回目の人生では出来なかったこと、やりたかったことに挑戦するのではないでしょか。当然、20代後半からの30年と55歳からの30年では、やれることは限られるかもしれませんが、少なくとも時間は与えらているのです。さらに、一般的には子育てから解放され、十分ではないかもしれませんが、年金ももらえるようになります。

退職後も積極的に働き、運用も積極的に行いたい方

健康も維持できて、遣り甲斐を積極的に求める方は、資産の運用も積極的でよいと思います。それは、日常の生活費を稼ぐ力をお持ちだからです。私としては「働き稼ぐ力」を持ち続けることが重要だと思っています。

日頃は、働きながら「稼ぎ」、退職金の運用も積極的に行うことも可能です。しかし、積極的に運用すると言っても、一度に投資してしまうのはお勧めしません。一般に、右肩上がりの相場では一括投資が効率が良いですが、現実は相場の上がり下がりがあり、高値の時期に一括投資ししてしまうと、利益を確保するには思った以上に時間を要する場合がある可能性がありあますので、少し時間を掛けて分散投資する方が安心です。

この場合は、年金の繰下げも視野に入れて、検討するのも良いと思います。

 

退職後は、65歳まで働き、65以降は年金生活で余暇を楽しみたい方

65歳以上は年金で余暇を楽しみたい方は、まず、65歳以降の「資産の見える化」をすることをお勧めします。

「資産の見える化」を行うには、色々な情報が必要です。退職時に65歳時の年金がいくらなのか。65歳以降、いくらで生活すれば、いつまで資産がなくならずに、生活が可能なのかを知っておく必要があります。その上で、現状を把握し、今の年齢からどんな準備を行えば65歳以降余暇を楽しむことが出来るのかを検討する必要があります。

例えば、資産形成についてですが、まずは貯蓄、そして資産の運用を考えることが大切です。ただ、65歳から余暇を楽しむと言っても、遣り甲斐は必要になるのではないでしょうか地域のため、人のために何かを行うことが余暇も楽しめるのではないかと思います。

出来るだけ働かずに、退職金と若退金を有効に活用したい方

出来るだけ働かずに、退職金と若退金を有効に活用したいと考える方は多いと思います。正直に言って、それまでに、かなりの資産を作っていないと自衛隊退職、即、リタイアは難しいと思います年金支給までの10年間、無収入ですが、何とかしばらくは退職金と若退金で生活出来ます。しかし、65歳以降の年金だけでは生活を維持するのは難しく、資産を切り崩しながら生活する必要が出てきて、長生きリスクに対応できな可能性が大きいと思います。

少なくとも、60歳までは働き、基礎年金や厚生年金を少しでも増やしておくことをお勧めします。その間に、60歳以降どのくらの生活のレベルであれば、65歳以降の年金と支出のバランスが取れるか検討することが重要となります。

この場合もやはり60歳以降の遣り甲斐についても、よく考えておくことをお勧めします

おわりに

今回は自衛官としてはとても気になる退職金の運用についてお話しました。退職後についての考え方別の3つのタイプ、①退職後も積極的に働き、運用も積極的に行いたい方②退職後は、65歳まで働き、65以降は年金生活で余暇を楽しみたい方③出来るだけ働かずに、退職金と若退金を有効に活用したい方、ごとにお話をしました。是非とも、今回のブログを参考に充実した退職後ライフを送って頂くことを願っております。

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