はじめに
いつも「自衛官生活支援会」のブログをご覧いただきありがとうございます。NYダウ平均が急騰し、日経平均も6月5日(金)の終値は22,963円となり、コロナ前の24,000円に近づいています。しかし、経済自体はとてもコロナ前の状態ではないにも関わらず、なぜ、日経平均は上昇したのでしょうか。このことについて、今回は分かり易く解説します。
株式相場と金相場の急落
下の図は、日経平均の動きにコロナショックの進み具合を追加したものです。この図を見ると日経平均の底はWHOがパンデミックを宣言した頃です。そして、日本では東京オリンピックの延期、緊急事態宣言が出されたころには、急激な戻りがありました。今回の急落では金相場も急落しました。
よく株式と金は逆相関だと言われますが、この時期は現金が一番リスクが少ないとなり、株式も金も売られ、急落したのです。
相場は3か月でどうなったか
しかし、世界的にコロナは収まっていはいないのに、株式相場は23,000円の目前まで戻しました。これは明らかに実態の経済とはかけ離れた状況です。
以前、ブログでも紹介しましたが、自衛官必見!・・資産運用者のコロナショックへの対応は?
リーマンショックやMERS、SARSでは、リーマンショックでは元に戻るまでに約4.5年、MERSでは約2年、SARSでは半年くらいでです。今回は半年もかからずにコロナショックの前の水準に戻ろうとしてますが、なぜでしょうか。
なぜ、相場は大きく戻したのか
これは、世界中が金融緩和に乗り出したからに他なりません。4月17日現在の各国経済支援を見ると、アメリカ:2兆ドル(約45.5兆円)、イギリス:3500億ポンド(約3兆円)、ドイツ:7500ユーロ(約90兆円)、日本:108兆円です。また、その後、米国は利下げ、国債の無制限の買い入れ
を行うと発表、日本でも12兆円ETF買い、国債の無制限買い入れ、230兆円の事業規模の補正予算とお金をどんどん市中に放出しています。日本の国家予算は100兆なので、その倍のお金が一度に出回ることになります。
一旦、投資家たちは証券や金などを現金化しましたが、世界的な金融緩和が行われており、今後、金融緩和されたお金がそれぞれの市場に流入することを見込んで、持っていた現金で今度は証券や金などを買い込んでいるのだと思います。
現金が過剰に大量に市中に出回っているので、間違いなく、現金の価値が下がると思われます。そして、実際に経済が動き出したら、その過剰なお金がどこに向かうのか・・それが株式市場だと睨んで株式市場が活況を呈しているのだと思います。
これからどうすればよいのか?
今回のコロナショックの特徴は、経済だけでなく、人々の生活様式を大きく変えようとしていることです。仕事でのテレワークが定着すると、今まで増加していたオフィス需要が減少したり、東京一極集中の構造が見直されるなど大きな生活様式の大変革の可能性を秘めていることです。
このような経済の状況下での生活様式などの大変革が起こる事態は、人類は今までに経験したことがありません。今回はリーマンショックやMERS、SARSの例を挙げましたが、過去の例が当てはまることがないかもしれません。
このような時に、生活防衛をするにはどうすれば良いのか・・それは、資産を株式、債券、土地(REIT)、金などに分散するとともに、すぐに他の資産に移せるように準備しておくことだと思います。ただ、現金は生活費と緊急避難の際の費用だけにしておくのが良いと思います。なぜなら、現金の価値は下がるからです。
まとめ
新型コロナショックによる経済が低迷しているにも関わらず、株式市場が高騰している理由を見て来ましたが、その大きな理由は世界中の金融緩和政策によるものだと解説しました。先行きが見通せない状況ですが、世界的な金融緩和で現金の価値が下がるのは間違いがありません。そして、過剰な緩和マネーは株式市場に向かうと期待され、株式の相場が戻って来たのだと思います。しかし、市中にあふれ出た緩和されたマネーが株式市場に向かわない場合は、一気に他の資産に移り、再び暴落する危険性もあると思います。
今回の新型コロナショックは経済だけでなく、生活様式の変化ももたらそうとしてます。そんな状況で、生活防衛するには、資産を株式、債券、土地(REIT)、金などに分散するとともに、すぐに他の資産に移せるように準備しておくことだと思います。ただ、現金は生活費と緊急避難の際の費用だけにしておくのが良いと思います。なぜなら、現金の価値は下がるからです。
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